きみはきみだよ

作品集: 最新 投稿日時: 2010/03/20 23:57:03 更新日時: 2010/03/20 23:57:03 評価: 9/10 POINT: 62 SPPOINT: 64 Rate: 1.74
 やぁ、これはどうもお久しぶりです慧音様。
 こんな村の外れの、私が一人いるだけの所へどのようなご用件でしょうか?
 ……え?どうしてこちらを見ずに自分が来た事が判ったのかって?
 ははは大した事じゃありませんよ。
 急に足音が扉のすぐ外でしましたからね。
 つまりここまで歩いてきたのではない。
 後は飛べる方々の中で一番ここに来る可能性の高い人物を挙げただけですすよ。
 まぁ、そんな事はどうでもいいでしょうね。
 もてなしの一つもしてさしあげたいのはやまやまですが、あいにく寝床から起き上がることもできませんで。
 右手の棚の中に食べても良い物が入っているので申し訳ありませんがご自分の手で取っていただけないでしょうか。
 ……いらない?そうですかそれは残念。
 いえ、きみは食べないのかと言われましてもこの状況では、ね。
 …………ただの健常な人間ふりをしないのは私らしくないと仰られましても、今の状況では物理的に無理ですから。
 構いませんよ私が食べなくとも私が死んだ後は倅が食べるでしょうし。



 話が逸れてしまいましたな。
 それでどのようなご用件で……まずは話をしに来た?
 ………………………………………………………………
 あ、いえ、何も喋りたくない訳ではありませんよ。
 ただこんな棺桶に両足入れているような……あぁ、だからこそですか。
 生きているうちに会話するなら今しかありませんからね。
 ですが何を話しましょうかね?近況報告、というのもこの様の私の近況ではつまらないでしょうし。
 きっと慧音様も予想がついておられるのでしょう?
 さてそうなると昔話でしょうか。
 と、言っても格別に今更言うようなことは……それでいい?出会いの頃から話そうじゃないか?
 そうですか解りました。
 ……確か初めて慧音様と出会ったのは、あの凄惨な現場でしたね。
 慧音様のおられる里へ向かっていた一団が人を喰う妖怪に襲われてしまって……いえ、慧音様の所為ではありませんよ。
 到着されたとき息があったのは当時赤子だった今の倅と私だけでしたが、現場は随分と里から離れていましたからね。
 責任は……罪は私にあります。
 倅も慧音様に感謝こそすれ決して恨んだりはしていませんよ。これは間違いありません。
 ……妖怪が力の無い人間を襲い、そして遭遇したならば幸運無き限りそのまま食べられてしまう。
 ある程度は努力で逆らえたとしても、大本の流れまでは世界のあり方を変えでもしない限り逆らえないでしょう。
 妖怪だって、人しか食べられない種はそうしなければ飢えて死んでしまうのですから。
 つい5日ほど前にも一人妖怪に襲われましたね。浅かったとはいえ肩を食い千切った犯人はまだ捕まっていないそうで。
 え?『昨日には妖怪に襲われたらしき白骨が見つかった』?それは……あぁ、いやはや、辛気臭い話になってしまってすみません。
 折角の最後になるかもしれない会話なのですから、もっと色々と話題を変えて会話すべきでしょうね。
 ……まったく以ってすみません。



 あれからもう随分と時が経ちましたが、色々な事がありましたねぇ。
 男手一つで子供を育てるという未だかつて無い経験に戸惑い、何かと里の皆さんにはお世話になりました。
 特に父では乳は出せませんからね……あ、今くすりと笑ったでしょ?
 笑ってない?ウーソーでーすーよーねー?これでも耳には自信があるんですから。
 …………ごめんなさい調子に乗りました。
 はい、動けないので会話続けるためには攻撃はやめていただければ幸甚です。
 ですがお世話になったのは事実としても、その分男手として働いたりもしましたよね?
 例えば畑仕事とか造園業とか。
 他にも勉強の一環として寺子屋の子供達で協力し合って鶏を飼ってみた時には塀を建ててみたり。
 そういえばその鶏の卵でちょっとした事件もありましたね。
 卵を茹でて食べようとしたら……そう、ひとつ長い間採るのを忘れた卵が混じっていて。
 それを茹でて割ったら黄身が『孵りかけの鳥』になっていた物がずるりと出てきて。
 あれはもう大惨事でしたねぇ……気味が悪いとみんな泣き喚いて逃げ惑うわ叫ぶわで。
 結局私が食べたわけですが、結構おいしかったですよ?
 ……ほう?家鴨でそういう事をした『ホビロン』という料理があるのですか。
 いや、知りませんでしたね。遠い国の世界の料理でしたか。
 では今度倅たちにも作ってやって……気持ち悪がられて断られた?
 むぅ、根性がない話ですなぁ。生肉というわけでもないのに。
 逆に肉食の妖怪あたりならば喜びますかね?



 ……ケホッ……ゲホッ!
 あぁ、申し訳ありませんがもう少し近寄っていただけないでしょうか?
 雨音に負けない大きさの声を出すのにも疲れてきてしまいまして。
 それにしても雨が酷くなってまいりましたな。
 折角昨夜は綺麗な満月だったというのに夜明けあたりからは雨でしたからねぇ。
 そうそう雨といえば……覚えておられますか?まだ幼かったうちの倅も罹患したあの感染症騒ぎ。
 あの年は長雨が続いた所為か疾病が大流行して、それで永遠亭の薬師様の所へ流行り病の薬の調合を依頼したのですよね。
 その時荷物持ちとして私も随行する事になって……発病していないのが、慧音様と私以外では女子供しかいなかったという消去法で。
 そして帰り道、雨の降る森の中で闇に襲われ気が動転して慧音様とはぐれてしまったのですよね。
 いやはやあの時は死ぬかと思いましたよ。
 荷物背負って走って逃げていたら石に躓いてぬかるみに転んで……追いつかれて闇に飲まれましたからね。
 あの時は慧音様と兎様が追いついて来ていなければ間違いなく齧られていたと思いますよ。
 『あなたは食べても良い人類……??』って声が耳のすぐ横で聞こえた時は人間としての終焉を感じました。
 とにかく『違う!』と叫びながら逃げましたよ。
 あの時の私はまだまだ死ぬ訳にはいきませんでしたから……私以上に死なせる訳にはいかない、倅の命が薬にかかっていましたからね。
 や、勿論里の他の皆もですが。
 それにしても慧音様が感染していなかったのは幸いでしたね。
 人獣共通感染症ならぬ人妖共通感染症でなかったのは幸いだったというべきでしょうか。
 あと雨と言えば、あの寺子屋再建騒動も印象深いですなぁ。
 妙な音が天井裏からするというので全員が表に出て、慧音様が様子を確認しようと屋根に上った瞬間……え?それ以上言うな?
 良いじゃありませんか。乗った瞬間豪快な音を立てて家が潰れた事ぐらい隠さなくとも。
 あ、もしかして『体重で壊れた』と囃し立てられた事を……いえ、なんでもありません。この件はもう忘れました。
 あれは結局純粋に劣化で寿命がきていた事が原因でしたっけ。
 寺子屋では妹紅様がいらっしゃるたびにやんちゃしておりましたからねぇ……想定以上にダメージがあったという事でしょう。
 で、我々男手はもちろん、責任とって妹紅様も駆り出されて急ピッチで再建作業をする事になったのですよねぇ。
 人間の限界にチャレンジするかのような重労働を子供たちが茫然と見ていたこともよく覚えていますよ。
 こちらは覚えていても良いですよね?



 いやぁつらつらと思い返してみれば色々な事がありましたなぁ。
 はっはっはっはっは……はは、は………………はぁ。
 …………ぐっ……!
 ……すみません、わざわざ小さくなった声を聞きとれるよう近寄ってきて頂いたのですがそろそろ限界のようです。
 ギシギシとうるさくしてしまって申し訳ありません……意識してはいないのですが体が勝手に動こうとしてしまいまして。
 いや、何年もやってきた事をここでネをあげるのかと申されましても。
 昔の私ならともかく今となっては……えぇ、正直今でも辛いです。
 先日薬喰いなぞやらかしましたが、もう手遅れのよう、でして。
 すみませんが倅を頼めますか?あれは魔力の類を持たないただの人間ですので。
 えぇ、よろしくお願いします。
 ……最後にお聞かせ願えますか?私は倅の、あの子の父親としてやってこれたでしょうか?
 ………………は、はははは、『きみはきみだよ』です、か。
 予想し はいましたが、こ 面と向かって言 れると返答 窮し、ますね。
 もう眼を開ける事も、でき せんが、触れられ いる額の、冷たい感触 判り  。
 あ がとうご いまし 慧音様、倅の事 お願 し す。
 わた の、つみ ゆる れな      












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「終わった……のでしょうか?」
 あばら家を出た私を見つけたのか、雨の帳の向こうから声をかけられた。
 そちらの方へ目を向けると、傘を差した青年がこちらへと駆け寄ってきているところだった。
「あぁ。終わった、よ」
「そう、ですか」
 口調はあくまでも冷静で、しかしその瞳には隠す気配もない憎悪を滾らせていた。
「引導を渡してくださったのですね」
「……額を剣で貫いた。完全に息絶えているよ」
「そうですか……ありがとうございました。これで、天国にいる父も安心できたと思います」
 傘を差したまま深々とお辞儀をし、幾分か憎悪の晴れた声音で青年は言葉を続けた。
「長きに渡り父のふりをしていた腐れ外道の鬼魅が遂に死んだのですから」



 雨は、まだ止まない。
 それどころか勢いを増しているようだった。
「本当にすまなかった。私が至らなかったばかりに……」
「い、いえ!決して慧音様の所為ではありません!!」
 己の不甲斐なさを恥じ謝罪を述べる私に対して、彼は慌ててそれを否定した。
「全てはアイツが、あの日アイツが父等を喰ったことが原因なのですから!!」
 あの男は、4日前に倅に対してこう言ったらしい。
 『自分の死期が近付いているので、一人でひっそりと死にたい』と。
 倅は体調が悪いなら私や永遠亭の薬師に見てもらうなりするべきだと主張したが、あの男は頑として譲らなかった。
 結局、『お前はもう自立できているのだから』と言い張る男に対し倅が折れた。
 男は誰も近づかぬよう伝言し村はずれに建てたあばら家に引っ込んでいったのだそうだ。
 これでしばらく経てば男はひっそりと死に一つの話は終わる……はずだった。
 だが昨日、話は予想だにしない方向へと転がって行った。
 あの忌まわしい事件の現場のすぐ近くで、新しく人の白骨死体が見つかったのである。
 風化具合を見るに、あの事件とほぼ同時期に殺されたであろう推察される骨が。
 あの場所では他に人を喰う事件は起きていない。
 そしてあの時は、移動していた人数を調べてちょうどその数になるよう遺骨を回収している。
 つまり『死体の数が合わない』のである。
 違和感を持った私は満月の日であった昨日、歴史を知る力を使い全てを知った。
 つまるところ、先程まで会っていたあの男は人ではなく妖怪だったのである。人を喰う種類の。人より優れた五感と力を持つ。
 あの男は、雨の降る中で私のやってきた音を把握した。
 妖怪だから、人間をはるかに超える聴力で大雨の中でも私の足音を聞き分けることができた。
 あの男は、4日前から誰とも接していないにもかかわらず昨日骨が見つかった事を知っていた。
 妖怪だから、人間をはるかに超える聴力で村外れから村で起きた話の内容を聞き取っていた。
 あの男は、4日前から誰とも接していないにもかかわらず5日前の事件の犯人がまだ判明していないことを知っていた。
 妖怪だから、己が犯人だったから犯人がまだ捕まっていない事を断言できた。
 あの男は、自分の体を床へ鎖で幾重にも拘束していた。人間一人には扱えない量と重さの鎖で。
 妖怪だから、自分の動きを封じるには人間の常識を超える厳重な拘束をする必要があった。



 惨劇のあった日、あの男は今私といっしょに歩いている青年の父とその一行を襲い、喰った。
 そして当時赤子であった彼をいざ喰おうとした時、私が迫ってきていることに気付きとっさに彼の父へと化けた。
 元々実力は然程なかったのだろう、そうすることで私と戦闘になるのを避け、やり過ごそうとしたわけだ。
 この時点で、生存者の存在に気を取られこの擬態に気付かなかったのは、私の失態という他ない。
 もしここで気づいてさえいれば、少なくとも5日前に襲われた彼女は肩を抉られる怪我をすることはなかったのだから。
 しかし私の不覚という幸運にも助けられ、あの男は赤子の父として暮らすこととなった。
「本当に良いのか?」
「……えぇ、さっきまで悩んでいましたが……そちらに決めましたから」
 彼が今住んでいる家へと帰る道すがら、私の提案を彼は拒否した。
 今思えば、軽率だったかもしれない。
 当事者なのだから、と事態を話してしまったのだ。
 そして彼の心に重荷を背負わせてしまった。
 だから私は…………
「私なら君のあの男に関する歴史を喰うこともできるが」
 数が合っていたことに安堵し、昨日まですり替えの事実について全く気付かなかった、それが私の罪である。
 己の無力さを感じるためあの日あの場所であった事を、満月の日にもできるだけ意識しないようにしていた。
 だから昨日違和感を知るために初めて知ろうとし、そしてようやく気付いた……怠慢でしかありえない。
「多分家を出た直後なら、その選択肢を選んでいたと思います」
「じゃあ何故――」
「それは」
 足を止め、彼は傘をずらし空を見上げた。
「憎もうとして奴の事を考えても思い出すのは、優しい姿ばかり、なんですよ」
 雨は傘や地面と区別することなく彼の顔にも降り注いでいる。
「色々と感性がずれていて、マイペースで、時には鬱陶しく思えてしかも本当の父を殺した男なのにそれでも!」
「…………」
「それでも、本当の父と母の記憶の無い私にとってはあの男だけが、あの男の記憶だけが家族の記憶なんです……」
 再び彼は視線を前に戻し歩き始めた。
 顔を濡らしたのが雨だけかそうでないのかは、判断のしようがなかった。
「判った。ならば何も言うまい……ただ、辛くなったらいつでも来てくれ。私の不始末でもあるのだからな。責任は取ろう」
「お心遣い、痛み入ります」
「私の知る限り、あの事件が起きるまでは完全に人間の父としてやっていた」
「……そう、ですか」
「だから君は心配なくあの男がしたように愛情を息子に注いでやって問題はないさ」
「…………はい」
 彼はその後肩を怪我した妻と子の待つ家に着くまで、ずっと無言だった。



「人の輪の中で生きる人外、か……」
 彼を家に届けた後自分の家に帰る途中、私は誰にともなく呟いた。
 あの男は、確かに人を喰う妖怪であり、最後に『君は鬼魅だよ』と伝えたとおり私の敵と言える存在だった。
 だがしかし、同時に共に協力して里のために尽力した同士でもあり彼にとってはよき父親でもあった。
 ずっと擬態を続けていたあの男が5日前に事件を起こしたのは、おそらく飢えに飢えた所為で理性の箍が外れたためであろう。
 あの男と出会って以来、私が知る範囲であの男によると思われる事件は5日前の負傷事件を除き一切起きていない。
 拾った赤子に情が湧いたのかそれとも巫女や私を恐れて演技を止められなかったのかは定かではないが、おそらく本当に何も事件を起こしていないのだろう。
 だが、人を喰う妖怪が人を喰う事を止めた為で無理が生じてしまった。
 鳥を喰おうが牛豚を喰おうがその飢えは絶える事無く澱のように心に溜まっていき……溢れ出したのだろう。
 そして演技の続行に音をあげた本能に支配され、本来の姿に戻り5日前の事件を引き起こした。
 本来の食料である人を喰えば、彼にとっての薬食いをすればまた演技を続けることができると本能は考えたのだろう。
 しかし殺す前に我に返り理性が殺人を拒否し現場から逃走、そして飢えによる自死を選んだのだ……と想像できた。
 かつては死にかけても正体を隠し続けていたが、それを堪える事はもうできなかったのだろう。
「奴は、昔はいつも死ぬのを怖がっていたな。今でもおそらく直接的な自殺手段は選べなかったのだろうな」
 傘を打つ雨音がいい感じに頭を思考に集中させてくれている。
 そんな中で私はさらに思考を続けていく。
「あの男は、人間を食べる種であったし正体を隠し続けていた。私とは違う点も多い」
 だが、少なくともここ数年は間違いなく人として生き人として死のうと考えていたと思われる。
 結局己に耐えられず馬脚を現し鬼魅として死ぬこととなってしまったが。
「…………人でない者の人としての願い。そして人とそうでないものの距離……は…………」
 私も、純粋な人でない身ではある。
 そんな私は、今の距離で居ていいのだろうか?
 半分が人間であるとは言え、長い時を経た時ハクタクの面が強くなりすぎる事は絶対にないだろうか?
 精神的に疲れているのか、マイナスな思考ばかりが浮かんでは消えていく。
 ふと、彼の真似をして空を見上げてみる。
 鈍色の空と雨粒のみが見える世界であの男の倅だった彼は己の迷いに結論を出していた。
 あるいは私も、と考えてみたが、しかし頭は多少冷えたかもしれないが考えは一向にまとまらなかった。
 不規則な傘を打擲する音は一向に弱まる気配がなく。
 雨は、まだ止みそうにない。
演技に『音』をあげた『鬼魅』が『薬』食いをしてしまった話。
K.M
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2010/03/20 23:57:03
更新日時:
2010/03/20 23:57:03
評価:
9/10
POINT:
62
SPPOINT:
64
Rate:
1.74
1. 通常ポイント10点 お題ポイント10 ■2010/03/21 06:25:25
見事にお題がまとまっていて、しかも僕の好きなミステリー仕立てだった。
最終的に慧音先生の悩みについてスライドさせる辺り、凄いSSだと思いました。羨ましいなぁ。
2. 通常ポイント8点 お題ポイント10 じろー ■2010/03/27 16:35:34
君は鬼魅だよの解説は、ちょっと説明くさくなっているように思えました。そのあとに、鬼魅の記述があので、ギミックがわかると思います。

男の語り部分にちょっと違和感を感じました。口調が丁寧で固い言葉を使っている流れの中に、軽い言葉が混じっていたので統一をしたほうがシャープになると思いました。

お題の使い方には感服させられました。見事に全部使い切り、言葉遊びを入れつつ、オチまで持って行けたことに、落語的な読み方ができ面白かったと思います。これぞ三題噺といった印象です。
3. 通常ポイント10点 お題ポイント10 ワタシ ■2010/03/28 02:35:36
真相がわかった上で読み返すと感染症の件やルーミアへの返答等、鬼魅の一人語りが所々深く
お題のフレーズも様々な形で多用されていたりと読めば読むほど深みが出る。
こういうスタンスを意識する人間としてはうらやましいくらいの内容です。
4. 通常ポイント6点 お題ポイント5 ぶるり ■2010/04/01 18:04:46
 ちょっとしたエピソードとして、小さくまとまっているのが好印象。
 前半部分と後半部分のメリハリがしっかりついていて、物語展開の面白さを引き出している。
 このエピソード自体が良くまとまっているし、慧音の身の上に拡張しながら落としたのも中々上手だと思います。
 
 お題は……鬼魅という言葉で読者を惑わしたのはとても面白いですです。
 ただ、くすりが薄い。音はまだ良いのですが。
5. 通常ポイント5点 お題ポイント3 八重結界 ■2010/04/02 17:23:45
目に見えるものが全てではないとはいえ、これは恐ろしい話。
どれだけ優しくされたとしても、思わず背筋が凍りそう。
6. 通常ポイント4点 お題ポイント6 静かな部屋 ■2010/04/02 21:04:40
【内容のこと】
 もっと早く、「彼が四日前から閉じこもっている」という情報を提示しないと、「あとだし」のように思えます。
なんというか、話が簡単にまとまり過ぎていたと。全部最後に説明してしまうと、読者を全身全霊で置いてけぼりにしてしまいます。
【お題のこと】
個性的で良かったと思います。とくに、「鬼魅」が。
7. 通常ポイント6点 お題ポイント7 飛び入り魚 ■2010/04/02 21:35:08
 発想の勝利。音をあげるという使い方は出なかったです。
 その分、前半部分の「黄身」などの語りが冗長に感じられます。
 発想の良さを活かす為、スマートに魅せることができたかもしれません。
8. 通常ポイント5点 お題ポイント4 時計屋 ■2010/04/02 22:55:50
なんとも不憫なお話ですねえ。
9. 通常ポイント8点 お題ポイント9 Ministery ■2010/04/02 23:40:30
本編のどろどろ感と、後書きのさっぱり感と。
爽快でも濃厚でもない、なんとも言えない読後感が新鮮でした。お見事。
10. フリーレス K.M ■2010/04/26 00:58:53
実生活の多忙さと2500コンペの方に手を伸ばしてしまっていたので時間がかかってしまいました事をまずはお詫び申し上げます。
そして次に読んでくださった皆様全員にありがとうと述べさせていただきます。

「お題かぶりそうだなぁ…」→「思いついたの全部ぶちこみゃ、かぶるだの気にしないでよくね!?」
こんな短絡的思考回路から、三題噺たるよう3つのお題全てを「1回使うだけ」ではなく話に深く絡めようと試行錯誤した結果が今回の作品です。
他の言葉で代替できない、お題でなければならない使い道を探しプロットを組むのは大変でしたがその甲斐はあったと今は思えます。

それではコメント返しをさせていただきます。

>絹さん
三題噺であると同時に東方SSのコンペですので、「東方である意味があるSS」であろうとして慧音の悩みとリンクさせました。
結果として深みが増したのであれば何よりです。

>じろーさん
「折角このようなお題なのだから三題噺らしく」は、常に念頭に置いて執筆しました。
喋り方は基本丁寧だがややお調子者な風を出そうとしてみたのですが……ちょっと自分の手にはあまる挑戦だったかもしれません。

>ワタシさん
「読み返すと、最初とは別の意図が見えてくる」は意識して書きました。
そういう作品は私自身も好きなので。
楽しんでいただけたのであれば幸いです。

>ぶるりさん
『薬食い』というオチの為に言葉を出さないようにしていたのが徒となってしまったようですね。これは反省。

>八重結界さん
知らぬが仏、とは実によくできた言葉ですよね。

>静かな部屋さん
「何日も誰とも会っていない」というのは最初はあったのですが、改定していくうちに「知らないはずの情報を知っている」の点でミスディレクションするために消してしまいました。
確かにアンフェアになってしまったかもしれません。最後に全部説明と言うのは……この話の骨子なので変える事ができませんでした。
お題は、使い方はともかく組み合わせは他の人と被らないようなものを考えたつもりだったので甲斐があってよかったです。

>飛び入り魚さん
うぅむ、「色々混ぜよう」というごちゃ混ぜ精神がスマートさを欠けさせてしまいましたか。

>時計屋さん
心に傷を負うか死ぬかしていて、幸せになれた登場人物が誰もいないんですよねコレ。
書き上げてから気づいたのですが。

>Ministeryさん
後書きのシンプルさは狙っていたので、それが成功したというのは僥倖です。
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